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無題 takahashi - 2008/03/24(Mon) 22:14 No.523    

 

    いつもお世話になっております。

 PNFの基本パターン(例えば、上肢屈曲・外転・内旋パターン)を用いる際に、回旋要素(前腕の回内)を強調しすぎてしまうと、他の部位の逆回旋(上腕骨の外旋)が起きてしまい、中枢部の収縮、反応が異なってくる(肩関節内旋のみならず外旋筋の収縮)。クラインフォーゲルバッハの概念のカウンタームーブメントが起こる。回旋要素もむやみに強調せずに、セラピストは、対象者の反応を欲しい反応かどうかを確認しながら(会話をするように)、行うべきであると考えておりますが、なぜ、カウンタームーブメントが起きるのでしょうか?
 クラインフォーゲルバッハのカウンタームーブメントを調べてみたのですが、現象を記載しているものの、私の知りたい機序まで至りませんでした。私は、関節面が末梢部から捻れ、ストレスが強まってくることから逃れるために起きてくるものと考えております。
 

  Re: 再度、投稿お願いいた... 事務局 新井 - 2008/03/25(Tue) 18:37 No.526    

 

    再投稿ありがとうございました。
上記の文は混乱していますが、察するに、上肢伸展・内転・内旋パターンを用いる際に、回旋要素(前腕の回内)を強調しすぎてしまうと、他の部位の逆回旋(上腕骨の外旋)が起きてしまう理由がわからないという内容だと思います。
一言で言うと、前腕の回内は原則として45°位が短縮域です。45°以上するとパターンは崩れます。また、視覚的刺激で目は手を追うので、体幹の回旋を伴った屈曲も軽度生じますので、上腕の短縮域での内旋は、内旋の全可動域を促通しません。よって、回旋要素をむやみに強調するのは間違いです。
回旋はPNFパターンの最初から始まり最後まで促通しますが、あくまでもGROOVEとしてのPNFパターンの中での動きでありROM訓練のように、可動域を全て動かしている訳ではありません。
以下は私見ですが、PNFはダイナミック・フレキシビリティを目指しますが、静的な全可動域のフレキシビリティは目指しません。
(結論)
内旋を促通しているのにカウンタームーブメントが生じるのは、PNFパターンでないからです。
(アドバイス)
回旋はPNFの命です。2次元から3次元のコペルニクス的展開を1950年代に発案し、生き残っているのです。



無題 投稿者:プレッセ 投稿日:2008/03/12(Wed) 12:16 No.495  

 

  肩関節周囲炎の患者様で、結帯動作が疼痛及び可動域制限のため困難な方がいます。

そういった場合、どのようなパターンやテクニックを使えばよいのでしょうか?

お忙しいとは存じますが、ご教授頂ければ幸いです。

  Re: 無題 事務局 新井 - 2008/03/12(Wed) 16:48 No.496    

 

    直接アプローチとしては、拮抗筋の収縮を用いるホールドリラックス(PNFマニュアル参照)、主動筋の収縮を用いあるアゴニストリラックス(PNFリサーチ参照)等の特殊手技を用います。
間接アプローチとしては、遠隔の部位からの抵抗運動による発散現象を用います(PNFリサーチ参照)。

  Re: 無題 プレッセ - 2008/03/13(Thu) 09:47 No.497    

 

    返答ありがとうございます。

結帯動作はPNFのパターンにはない動作ですが、PNFのパターンを逸脱した肢位でもホールドリラックス等行うことはあるのでしょうか?

  Re: 無題 事務局 新井 - 2008/03/13(Thu) 17:55 No.498    

 

    中間関節(肘)の屈曲・伸直・伸展パターンを組み合わせるとほとんど全ての動きをカバーできます。KnottとVossの本を参照ください。

  Re: 無題 事務局 新井 - 2008/03/13(Thu) 19:49 No.499    

 

    上記は答えになっていないかもしれません。
スポーツの分野ではホールド・リラックスはPNFパターンで行っていない研究が多く、現在、PNFパターンを使った方が有効かどうか検証中です。
肩関節周囲炎の場合は、間接的アプローチが有効かもしれませんが、現在、検証中です。結帯動作にこだわらず、PNFを行った結果、結帯動作もできるようになるというのが臨床的印象です。
どの方法が有効か検証しながら(客観的に)行う臨床的アプローチを行い習慣をつけるためにも、研究法を身につけてください。

  Re: 無題 プレッセ - 2008/03/14(Fri) 21:19 No.502    

 

    返答ありがとうございます。

とても参考になりました。

  Re: 無題 SCOTPT - 2008/03/18(Tue) 08:58 No.506    

 

     突然割り込ませて頂きスイマセン。私は、PNFの講習会に継続して参加しているものです。また、整形外科系の学会にも参加しています。
 肩関節周囲炎の患者さんで結帯動作が困難な方は多くいらっしゃいます。その、原因は筋や関節包、靭帯、アライメント等の問題と言われています。そこで、以前から疑問に思っていたのですが、PNFの手技は関節包や靭帯にアプローチできるのでしょうか。
 PNFを批判している訳ではありません。PNFは、筋の伸張を高めたり、筋力強化訓練やADL訓練、歩行訓練に非常に有効だと思います。

  Re: 無題 事務局 新井 - 2008/03/18(Tue) 19:09 No.507    

 

    PNFの手技は関節包や靭帯にアプローチできます。関節包や靱帯にはたくさんの固有受容器があります。固有受容器からの情報により筋は反射的に活動します。今は、PNFと靱帯に関する詳細な書籍はありませんが、今年中には(?)、発刊されると思います。

  Re: 無題 苑田みさき - 2008/03/19(Wed) 13:50 No.509    

 

    新井先生、私にも質問させてください。
SCOTPTさんのおっしゃっている「結帯動作困難」と「関節包や靭帯へのアプローチ」の捉え方を間違えていたら申し訳ありません。


私は「結帯動作困難な原因が関節包の拘縮が原因だとしたら?」と捉えたのですが、この場合にPNFの手技で関節包や靭帯を伸張することは出来るのでしょうか?

肩関節拘縮の診断の方で、鏡視下肩関節受動術の手術見学をさせていただいた際、麻酔下で可動域制限があった関節が関節包切離後に改善され、同時に筋が伸張(滑動)する様子を見ました。

関節包が原因となっている可動域制限に対して、PNFの手技で伸張できるとしたら是非試してみたいと思いますので、ご教授の程お願い申し上げます。

  Re: 無題 事務局 新井 - 2008/03/19(Wed) 15:06 No.510    

 

    先生の書かれたように、脳性麻痺児や片麻痺患者の筋が短縮している時に、手術的に延長して伸張して行う方法や肩関節や股関節の拘縮時にも麻酔下で受動術を行います。これらの方法の有効性には言及しませんが、理学療法施行時、関節包が原因か筋の短縮が原因かは判然としないケースが多いと思います。しかし、関節包や靱帯が改善される根拠があります。今までは、筋の短縮が主に論じられていましたが、筋の短縮と同時に関節包の柔軟性も落ちているのが普通だと思います。
上記しましたのは、理論的に筋と靱帯をセットに考えるアプローチがあるということです。関節包にも靱帯にも固有受容器があります。それに対してアプローチしていく方法です。
上記しましたように、掲示板に簡潔して書いても理解されにくいと思います。また、著作権の問題がありますので、本が出版されるのをお待ちください。




失調とリズミックスタビラ... 投稿者:奈美 投稿日:2008/01/13(Sun) 11:22 No.432  

 

  失調の方がいます。測定障害はなく(足指テストは良好)、反復障害があります(健常者に比べて反復動作が遅いです。)。
このような方にもリズミックスタビライゼーションは有効でしょうか?測定障害や振戦がある人にもリズミックスタビが有効で、反復障害のみの失調の方にもリズミックスタビが有効というのは考え物かと?思いまして・・・。またジョイントアプキシロメーションとリズミックスタビとの違いは何でしょうか?御忙しい所、御回答宜しく御願い致します。

  Re: 失調とリズミックスタ... 事務局 新井 - 2008/01/13(Sun) 13:12 No.433    

 

    リズミックスタビリゼーション (RS) は静止性収縮を促通するさいに、主動筋と拮抗筋に交互性の抵抗を加えるので反復障害の患者にも有効です。ジョイントアプロキシメーション(joint approximation) は、日本語で関節の圧縮のことで四肢または体幹の近位骨と遠位骨の距離を骨軸方向に沿って縮めることです。基本パターンの時にも用いますし、RSでも交互性の抵抗を加える時に、圧縮を加えます。

  Re: 失調とリズミックスタ... 奈美 - 2008/01/13(Sun) 15:35 No.434    

 

    ありがとうございました。感謝しています。



脳卒中治療ガイドラインに... 投稿者:ナナ 投稿日:2007/10/09(Tue) 10:40 No.357  

 

  いつもお世話になっております。
質問なのですが、日本脳卒中学会が発表している脳卒中治療ガイドラインにPNF等はグレードC1(行ってもよいが科学的根拠がない)と表記されていることに関して、先生方はどの様にお考えですか?

  Re: 脳卒中治療ガイドライ... 事務局 新井 - 2007/10/11(Thu) 17:04 No.358    

 

    行ってもよいが科学的根拠がないという判断は残念ながら間違ってはいません。
理由としては、
1.PNF技術の習得に時間がかかる。
2.習得の基準が明確でない。
上記の原因として、下記のような宗教的、徒弟的な発想がまだ活きていることがあげられます。
例1.コースをでないとPNFができるとはいわない。
例2.カイザーに行かないと本当のPNFを学んだとは言えない。
例3.最新の技術?を習得していなければPNFの研究ができない。

  Re: 脳卒中治療ガイドライ... 事務局 新井 - 2007/10/11(Thu) 17:11 No.359    

 

    上記のような科学的論文の書くのに逆行するような発想を打破しなければいけません。
逆行的発想とは、自分だけがPNFを教えられるとか自分の水準が全てで他は偽物だというヒトが横行していては科学的論文を書く環境ではないと言えます。

  Re: 脳卒中治療ガイドライ... 事務局 新井 - 2007/10/11(Thu) 17:16 No.360    

 

    科学的論文を書ける環境を整えるために、日本PNF学会を発足させました。PNFリサーチも今年やっと医学中央雑誌で検索できるようになりました。pubmedでも検索できる論文を少しは増えてきています。
簡単な手技を刺激として反応を検証する手法により今後科学性を増すと同時に、権威に頼らない科学的で実利的な手技の習得が誰にでもできる環境を整え科学性を増すように努力していきたいと思います。

  Re: 脳卒中治療ガイドライ... 事務局 新井 - 2007/10/11(Thu) 17:58 No.361    

 

    科学的論文の条件の一つとして、研究条件に再現性があり、他の研究者が同じ条件で研究を行った場合同じような結果が得られるということがあげられます。
簡単な刺激で効果を検証することが大事です。PNFはカイザーをでなければできないならば再現性のある研究条件は特定の人にしか可能ではありません。このような考え方は科学性を無視しています。
特定の権威づけられた人が特別な技術を習得していると信じて、一生それを目標にしたり崇拝する世界は科学的とは言えません。

  Re: 脳卒中治療ガイドライ... ナナ - 2007/10/13(Sat) 01:53 No.362    

 

    新井先生
分かり易い御説明を記載して頂き、本当にありがとうございます。
先生の御説明に対し、自分に何が出来るか改めて考えさせられました。
今の自分には、講習会等で教わった技術や理論を現場で実際に活用し、少しでも患者様がよくなっていただけるように努める事しか出来ないのかもしれません。
講師の先生方が遠方よりお越しいただき、熱心に教えて頂いて
いる現状にとても感謝しています。
今後とも講習会等でお世話になると思いますが、よろしくお願いします。

  Re: 脳卒中治療ガイドライ... kayakku - 2007/12/29(Sat) 00:18 No.413    

 

    新井先生
先生のあげられている「例1~3」を言われるのならば、一つだけ疑問が残ります。この会の名称に「PNF」を用いていることです。先生が言われるように「例1~3」がたとえ事実と仮定しても、それならば「PNF」という名称を用いずに、「PNFを独自に改変した治療法」とでも呼称すべきではないでしょうか。国際的にきちんとした組織がある中で、独自にたちあげられることはあってもよいとは思いますが、その点が明確に分かる呼称を用いるべきだと思います。そうでなければ「PNF」というブランドに頼っていると思われても仕方ないと考えられます。

  Re: 脳卒中治療ガイドライ... 事務局 新井 - 2007/12/29(Sat) 15:50 No.414    

 

    1) 国際的にきちんとした組織がどこかわかりませんが、現在、PNFパターンや抵抗量および手技名が、多くの会で都合の良いように変更されています。
2)当会は、PROPRIOCEPTIVE NEUROMUSCULAR FACILITATION Patterns and Techniquesに第2版(Margaret Knott)に記載されたPNFパターンや手技名を原則としています。新たな手技を追加する場合のみ操作定義して手技名を論文に記載し用いています。
2)「PNFを独自に改変した治療法」という名称は今後の参考にさせていただきます。ご助言ありがとうございました。
3)PNFブランドに頼り権威付けをしないために学会として活動をしています。

  事務局長として 事務局 新井 - 2007/12/30(Sun) 14:41 No.416    

 

    上記は私見です。
事務局長として書かないといけないことがありました。
日本PNF学会、PNF SOCIETY OF JAPAN (PNFSJ)は日本の法律に基づいて登記された名称です。
PNFのブランドに頼っているのではなく、PNFという学術用語を用いなければ、学術的活動ができないからです。PNFという用語は、著作により定義された言葉であり、個人や一部の団体が独占的に使う用語ではありません。しかし、学術活動で法的な問題が生じる可能性があったので、上記の名称で登記してあります。




足関節について  投稿者:おざぼん 投稿日:2007/12/17(Mon) 15:06 No.404  

 

  いつもお世話になっております。
基本的な質問で申し訳ないのですが、足関節の固定に対するアプローチのなにか良いアドバイスを教えていただけたらと思い、投稿しました。
脳梗塞片麻痺の方で、立ち上がりの際に背屈筋群の働きが乏しくなかなか殿部離床につながらない場合、やはりアプローチとしては臥位での基本パターンより始めCKCに移っていくべきなのでしょうか。
今のところまずは骨盤前方挙上から下部体幹屈曲パターンより背屈を促し、座位でのアプローチから起立へと移行しています。患者様の恐怖心が先行してなかなか動作に結びつかない時などはどうしたらよいでしょうか。なにか良いアドバイスがあれば宜しくお願いいたします。

  Re: 足関節について  事務局 新井 - 2007/12/17(Mon) 20:15 No.406    

 

    立ち上がりで足関節の固定性がないのは背屈筋群だけでなく底足群の収縮力の低下が関与します。屈曲パターンではなく伸展パターンの強化を考えた方がよいでしょう。底屈筋を強化すれば痙性を増すと考えてらっしゃるかもしれませんが、底屈筋を含む伸筋群を強化することで、痙性は増さず、歩行能力等の向上が認められます。立位でのアプローチを中心にされたらどうでしょうか?



 

ウェルニッケ脳症について 投稿者:おざぼん 投稿日:2007/09/12(Wed) 12:56 No.348  

 

  いつもおせわになっております。
現在当施設にてウェルニッケ脳症の方がいらっしゃるのですが、最近レベルの低下が著しく座位保持(車椅子上においても)においても困難な状態となっています。
運動障害が著明に出現しており、食事においても自分の手を口まで運んでいけない状態です。
臥位と座位レベルでのプログラムを行っているのですが、座位レベルの運動(PNF含め)もリスクを伴う状態となってきました。
なにかアドバイスがあれば教えていただきたいのですが・・・。
よろしくお願いいたします。

  Re: ウェルニッケ脳症につ... 事務局 新井 - 2007/09/23(Sun) 10:42 No.353    

 

    誰も投稿がないので経験数は少ないですが、私が書きます。
 Wernicke脳症はビタミンB1の欠乏による脳症ですが、眼球運動障害、運動失調、意識障害を主症状とします。眼球運動障害は外転神経麻痺が多く、全外眼筋麻痺に進行することもあります。
上記の症例のように進行した状態では完全な回復は望めない可能性が極めて高いと思われます。また、疲れやすく、失調のため転倒等の危険性が高く、生活の管理体制が必要と思われます。
上記のように座位レベルが難しい場合は座位でのリズミックスタビリゼーション等の手技により治療的アプローチが必要ですが、治療は臥位での手と目の協調性を重視した基本パターンや強調のタイミング等の手技が有効と思われます。
繰り返しになりますが、疲労や転倒等のリスクに留意してアプローチしていくしかないように思われます。

  Re: ウェルニッケ脳症につ... 事務局 新井 - 2007/09/24(Mon) 11:25 No.354    

 

    座位でのアプローチが困難な場合はもちろん必要ありません。



 

新井先生ありがとうござい... 投稿者:和史 投稿日:2007/09/01(Sat) 02:24 No.342  

 

  確かにfNIRSはチャンネル数が増えるほどノイズの処理が大変なのとフージョン時の本人のMRI画像がほしいなど手間が予想されるために数は多く取れないと思います。そして、まずPNFでの脳機能データをとるためにfNIRSは適切なのか再検討しなければいけないと思います。
確かに中枢と末梢の効果器との比較ができれば確かにおもしろいと思いました。
設定条件をどのようにするかを再検討し、今後のリハビリの一つの知見になるように努力してみます。
新井先生ありがとうございました。

  Re: 新井先生ありがとうご... 事務局 新井 - 2007/09/02(Sun) 23:09 No.343    

 

    研究頑張って下さい



 

失礼します。 投稿者:和史 投稿日:2007/08/26(Sun) 00:56 No.336  

 

  会員ではないのですがお邪魔します。私は脳科学を根拠にリハビリテーションを考えております。以前にも掲示板で科学性(理論)のことは議論されていたと思います。実際に、日本でfNIRSなどを用いて原著論文は発表されていますか?色々論文検索を行ったのですが見当たらなかったのでお教え下さい。

  Re: 失礼します。 事務局 新井 - 2007/08/26(Sun) 12:50 No.337    

 

    fNIRSを用いた研究はまだ発表されていないと思います。
私は、再現性の確認されている脊髄レベルのH波を主に用いて脳活動を推測しています。
脳の直接的分析では、運動関連脳電位、脳波のパワースペクトラム分析等の研究はあり一定の知見を得ています。PNF
リサーチ(検索可能)とPNFマニュアルに参考文献が掲載されています。

  お返事おりがとうございま... 和史 - 2007/08/26(Sun) 21:10 No.338    

 

    PNFリサーチ(検索可能)とPNFマニュアルに参考文献が掲載されています。っとのことですがその文献は海外論文でしょうか?又、海外論文なら自分でPubmedで検索してみます。
新井先生は、fNIRSで測定すればどこが活性化しているとお考えでしょうか?もちろん言語指示の方法で活性化の部位と程度が変化すると思いますが。

  Re: 失礼します。 事務局 新井 - 2007/08/29(Wed) 17:02 No.339    

 

    PNFリサーチ(検索可能)は医学中央雑誌等で検索してください。pubmedでは facilitation position nakamura で検索ください。 arai PNF で私の論文は検索できます。H波に関しては未発表です。

  Re: 失礼します。 事務局 新井 - 2007/08/29(Wed) 17:12 No.340    

 

    fNIRSでの研究は行っていませんので詳細は分かりません。再現性のあるデータが得られるかが、まず問題と思います。生データでなく、ソフトによりノイズ処理等で統計的に処理したデータを用いるのであれば、有意差を検証する時の誤差の検討も必要と思います。動作中の検証が可能なので魅力的な検証法とは思います。
できれば、PNFの場合、治療効果として脳の変化が効果器(筋出力等)にどのような影響をもたらすかを検証した方が有意義と思います。有意義な研究結果が得られることを期待します。

 



運動順序について 投稿者:高濱 照 投稿日:2007/07/23(Mon) 15:29 No.307  

 

  PNFで近位から遠位を誘発することは勉強になりました.スポーツにおける運動の開始が,末梢からか中枢からかについては同僚のPTでも意見が分かれていて結論が出ません.が,今のところ中枢からという方が優勢です.鞭のように上肢を使うということを否定することができません.
また,いつか機会がありましたら運動の順序についてご意見を伺えたら幸いです.

  Re: 運動順序について 事務局  新井 - 2007/07/24(Tue) 15:45 No.308    

 

    1.運動分析関係の論文によって、中枢から運動が起きるという論文は数多くあります。
2.PNFの運動パターンは運動単位の動員のために何が有効であるかを基本に考えています。
3.運動分析は運動単位の動員レベルから考えるか(静止性収縮レベル)、運動の発現部位から考えるか(求心性収縮、遠心性収縮レベル)で分析結果が異なると思います。私は、セラピストとしての患者の問題点を明確にして、それを解決する手技としてPNFの適応を考えています。
4.運動分析において、運動相により分析し、目的とする運動を誘発することが大事です。
5.ピッチングにおける最後のスナップは、手関節の伸展相が最初に出現し、最後の運動相として屈曲すると分析できます。
6.ゴルフの件では、スイングする際は、クラブなしの運動は、ボールを打つという運動目的を忘れています。クラブを握っているというCLOSEの状態(静止性収縮)を忘れてはいけません。
但し、近位の筋群から促通したいというセラピストのニーズがあれば、PNFの手技では肩をピボットにする手技があります。
7.PNFは原則として、末梢から中枢を刺激する手技として開発されています。しかし、客観的な指標を用いて結果を出しながら手技を用いることが大事ですが中枢から誘発した場合との比較はありません。中枢から誘発した方が効果的か、対照群と比較した判定を学会で発表していただけたらと思います。



 

動順序について 投稿者:高濱 照 投稿日:2007/07/09(Mon) 14:42 No.294  

 

  運動の順序について質問します.運動は末梢から起こるとPNFでは言われています.確かに日常の動作ではそのようですが,スポーツ,たとえば投球動作のボールリリースなどでは運動は中枢から先に起こっているのではないでしょうか.ボールに対するスナップが最後に起こるのでそう思うわけですが,どう考えたらよいでしょうか.どなたかご回答いただけたらありがたいです.

  Re: 運動順序について 覚張秀樹 - 2007/07/09(Mon) 20:32 No.295    

 

    投動作のスタートをどこからと考えるかの問題です。質問内容については投動作の途中からの話です。ワインドアップにしてもノーワインドアップにしても、まずボールを握る動作、すなわち末梢(遠位部)から運動が始まります。ボールを握ることができなければ投動作は始まりません。
動作を開始から終了まで、トータルにとらえて分析することが必要でしょう。運動は必ず末梢部から中枢部に拡がって行っているのです。動作の途中からのみ考えては行けないのではないでしょうか?

  Re: 運動順序について 高濱 照 - 2007/07/10(Tue) 16:52 No.296    

 

    ご回答有り難うございます.ボールを握っているからというご指摘ですが,ボールはごく軽く握っているのでボールを握っていることが運動を誘導しているとは思えないのですが.手部に力が入るのはボールをリリースするときなので,動作を全体的に見ても終わりの方です.
投球動作は少し難しく考えにくいですね,スポーツは何でも同じなので,たとえばゴルフのダウンスイングについてはどうでしょうか.インパクトまでは中枢から運動が起きていると思いますが,どうでしょうか.もちろんクラブは握ってますが,クラブを握ってなくてもスイングはできるので,クラブを握る握らないというのはあまり関係ないと思います.スイングそのものの動きでご説明いただけたらありがたいです.

  Re: 運動順序について 事務局 新井 - 2007/07/13(Fri) 16:19 No.297    

 

    PNFは遠位から近位の関節運動を誘発します(normal timing)。
しかし、運動の発現や筋のアンバランスの改善のため、近位から遠位の関節運動を誘発する場合もあります(pivots for emphasis)。
運動特性や筋のアンバランスを考慮してPNF手技の適応を決定します。



薬の副作用について 投稿者:おざぼん 投稿日:2007/06/19(Tue) 19:41 No.283  

 

  お世話になっております。
脳出血後の方を担当しているのですが、てんかん発作が起こりやすく副作用の強い薬を内服されています。最近傾眠が強いため指示が入りにくく、座位姿勢保持も困難になってきています。同時に摂食時間が長いときは1時間半かかる(口に運んでいく、飲み込みどちらも時間がかかる)状態です。なんとか摂食時間を早くできるよう座位姿勢の改善を促して行きたいのですが、座位においても覚醒がとぼしく前に倒れていく状態です。薬はDr.より減らすことはできないということで、今後どのようにアプローチして行ったらいいか悩んでいます。
なにか良いアドバイスがあればよろしくお願いいたします。

  Re: 薬の副作用について 事務局 新井 - 2007/06/30(Sat) 11:08 No.287    

 

    1.疲れさせないようにする。
2.ROM維持
3.BEDSOREへの配慮
4.軽度の抵抗運動による自動運動の促通(肩甲骨、骨盤のパターン)

明日ONE DAY PNFでデモしますが、随意運動は期待できないので、自動運動の誘発を疲労に留意しながら誘発して介助しやすい状態の維持が重要でしょう。